カメルーンのごみ処理
レポーター: 公立中学校 教員 加藤 和美 さん (2021年執筆)
(2017年~2019年当時はJICA海外協力隊のボランティア隊員としてカメルーンに派遣されました)
カメルーンのお家から出るごみは?
カメルーンのお家から出るごみで一番多いのは、生ごみです。
2番目に多いのはプラスチックです。3番目は、ペットボトルや紙類です。
生ごみが1番かぁ。ごみ袋はあるの?
ごみ袋はありますが、使っている人はほとんどいませんでした。
この写真のようにバケツの中にためたごみを持って、そのままごみステーションに行きます。
ごみステーションに行くところ
いつ分別しているの?
分別はありません。
この写真のように、生ごみもプラスチックもペットボトルも同じごみステーションに捨てます。
カメルーンのごみステーションの例(ごみ箱があるタイプ)
私が住んでいたまちでは、上の写真のようにごみ箱があるごみステーションが多くありました。
そこにごみを投げ込んでいきます。あふれかえっていることもあります。
しかし、下の写真のように、ごみ箱がないタイプもありました。
カメルーンのごみ捨て場の例(ごみ箱がないタイプ)
どうしてごみ箱があるところと、ないところがあるの?
ごみ収集会社が入っているまちには、基本的にごみ箱が設置されています。
しかし、全ての回収ルートに設置するには、たくさんお金がかかるため、難しいようです。
ごみから煙が出ているよ。
ごみは毎日収集しているのかな?
ごみは毎日収集されるわけではありません。
そのため、ごみステーションがあふれかえっていることも…。
それでも、ごみ収集会社の人たちが一生懸命に働いてくれているので、まちのみんなはとても助かっています。
ごみ収集会社の人たちは、まちをきれいにしてくれているね。
カメルーンのごみ収集の例
交通が整って、財政が豊かなまちは、ごみ収集会社にお金を支払ってごみを収集しています。
ごみの量を減らすために生ごみのコンポストをしているところもあります。
しかし、ごみ収集会社に仕事をお願いできるまちばかりではありません。
ごみ収集会社にお願いせず、まちがごみを収集しようというところも出てきました。
ごみの処理をするために、必要な条件があるんだね。
その他にどんなことがあるの?
ごみに関するルールや仕組みを決める法律はまだ十分ではなく、国は法の整備をするために働きかけています。
どうしてルールが必要なの?
例えば、決まった日にごみが収集されると、まちがごみだらけにならない。
分別ルールを守れば、リサイクルしてごみを減らすこともできる。
ルールがあると、みんながどう行動したらいいか、わかりやすくなるね。その他にもメリットがありそう。
それなら、ルールや仕組みが十分でないカメルーンではごみを回収した後、どうしているのかな?
ごみは収集された後、そのまま埋め立てられています。
えっ、そのまま埋め立てる?
プラスチックのように自然に還らないごみもあるよ。
環境にどんな影響があるのかな?
広げふかめよう |
(独)国立環境研究所 循環型社会・廃棄物研究センター
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