スウェーデンのようす
レポーター: 高見幸子 さん (2014年執筆)
スウェーデンは1960年代から、湖の栄養分のふえすぎや、酸性雨や害のあるものが原因の環境問題になやまされてきました。
そして、1980年代には、太陽からの有害な紫外線から地上の生き物を守っているオゾン層がこわされるという問題もありました。
しかし、今は、酸性雨の問題や害のあるものによる水の汚染、オゾン層がこわされる問題は、ほぼ、解決されました。たとえば、写真の首都ストックホルムの市役所の建物の前の湖で泳ぐことができ、国王の住むストックホルム王宮の前の急流に登ってくるサケを食べることができるようになっています。
しかしながら、スウェーデンが面するバルト海の栄養分の増えすぎ、地球温暖化、化学物質の問題は、まだ解決されていません。他の多くの国々と協力をしながら解決をしなければならない大きな課題となっています。また、ある国際環境団体は、スウェーデン人の消費生活を全世界の人が同じようにすると、地球が3.7個いると言っています。そして、生物の種類がへっていっていることも心配しています。
ストックホルム市役所の建物
学校では
学校ではいろいろな形で環境教育が行われています。「環境」という科目はありませんが、生物だけでなく、国語、算数、社会、体育、家庭科などすべての科目の中で環境のことを学びます。そして、ふつうの授業以外で、もっと環境を勉強したいと思う児童・生徒は特別に「環境」という科目を選ぶことができます。ほとんどの場合、その授業を選んだ児童・生徒の学級が学校の環境を考えるリーダーとなっていろいろなことを行います。
ストックホルムのようす
ストックホルム市のようす
ストックホルム市の郊外のようす
森と湖の国
ストックホルムのエコシティ
ストックホルム市には、ハンマビーショースタッドという35,000人の人口のエコシティ地区があります。ここでは、燃えるごみで暖房用のお湯を沸かし、発電をして街で使っています。また、下水処理をした後の汚泥を発酵してバイオガスをつくってアパートの台所のガスレンジに使ったり、市バスの燃料に使っています。そして、できるだけ電車や自転車や歩いて通勤ができるようになっています。近くに自然があり快適な生活ができます。
エコシティ
生ごみと燃えるごみを入れる所
(ごみ収集バキュームシステムの入口)
ごみ収集バキュームシステム
緑に囲まれた下水処理場とバイオガス生産工場
バイオガスで走るバス