世界の食料生産
世界人口の推移と将来予測
世界の人口は、1950年に25億人でしたが、2010年には約70億人となり、60年間で人類は45億人も増加しています。
(出典:統計省「世界の統計2016」より作成)
世界の人口は急激に増加するんだね!
人口が増加すると、その分の食料も急増するんじゃない? どのくらい増えるんだろう?下のグラフで調べてみよう!
世界全体の食料需要量の変化
(出典:農林水産省「知ってる?日本の食料事情」(平成28年8月)より作成)
えっ!!2050年は2005-2007年に比べ、穀物で1.5倍、畜産物で1.7倍、世界の食料需要が増加すると予測されている!
食料を運んだり、鮮度を保つため等にプラスチックが使われているよね。プラスチックはどのくらい増えるのかな?
世界の穀物の需要及び単収等の推移
(出典:農林水産省「知ってる?日本の食料事情(平成28年8月)」)
1960年から50年間で、生産量が約3倍に増加している。 収穫面積はあまり変わらないけど、単収(単位面積当たりの収量)は2.7倍に増加しているよ。
どうしてこんなに増加したんだろう?下のグラフでもっと調べてみよう!
世界の肉類消費量の推移と畜産物1kgの生産に必要な穀物量
(出典:農林水産省「知ってる?日本の食料事情(平成28年8月)」)
1961年から50年間で、世界で肉類の消費が約2倍に増加している。日本は6倍、中国は17倍も増加しているよ。
ところで、肉1kgの生産に必要な穀物の量をみると、牛肉は11kg、豚肉は7kg、鶏肉は4kg必要なんだね。肉の需要の増加にともない、穀物生産の量も増大するんだね。
世界の穀物の生産量と輸出量 2012年度
(出典:農林水産省「海外食料需給レポート(Monthly Report)2016年12月」より作成)
大量に生産し、大量に輸出している国もあれば、大量に生産しても、輸出していない国がある。
世界の不安定な食料生産
(出典:農林水産省「知ってる?日本の食料事情(平成28年8月)」)
干ばつ等の大規模自然災害や異常気象等で、これまでの世界の穀物の生産量は大きく変動しているね。
変動する穀物の国際価格
(出典:農林水産省「知ってる?日本の食料事情(平成28年8月)」)
世界では、穀物の価格は常に変動しているね。特に干ばつ等の大規模自然災害や異常気象等の影響は価格を大きく変動させているよ。
世界の食料生産を不安定にする水不足
(出典:農林水産省ホームページ)
(出典:農林水産省ホームページ)
今後も世界の水使用量は増加傾向。特に農業用水の利用が多いね。一方で世界には財政的な理由で水の利用が制限されたり、水自体が不足している地域もある。
世界の水を大量に使う日本
「日本は世界の水問題とは関係ない」と思っていませんか?
実は日本は世界の水を大量に使って、生活しています。
「世界の水を大量に使う」ってどういうこと?
日本は食料を大量に輸入しています。
この食料を育てるためには、生産地の水を大量に使用します。
つまり、食料を大量に輸入するということは、生産地にある海外の水を大量に使用していることになります。
しかし、この食料の生産地で使用する水は、実際に目にすることが出来ません。
そこで、その国が輸入している物(食べ物や工業製品)を自分の国で生産した場合に必要な水のことをバーチャルウォーター(仮想水)と呼び、目に見えない水を数値化しています。
日本のバーチャルウォーターの総輸入量 (2005年)
(出典:環境省ホームページ)
2005年の日本のバーチャルウォーターの総輸入量は年間804億m3。 アメリカ339.5億m3、次いでオーストラリア139.8億m3、カナダ129.2億m3の順に多いね。 知らないうちに、他国の水を大量に使っている。
環境省の「仮想水計算機」では、私たちの身近な食品のバーチャルウォーターの量を知ることが出来ます。
例えば豆腐、生うどん、鶏卵、牛乳のバーチャルウォーターの量はこのようになっています。
身近な食品のバーチャルウォーターの量
パン、ラーメン、コーヒーなどのバーチャルウオーター量の計算はこちら!
「仮想水計算機」であなたの食卓のバーチャルウォーターを計算してみましょう。
えっ?
大好きなうどん1食のために、海外の水をペットボトル(1.5 ℓ)100本以上使っていたとは!