世界の食料ロス
世界と日本の「食品ロス」の意味の違いとは?
みなさんは「食品ロス」を知っていますか?
実は世界と日本では、この言葉の定義がちがいます。
そこで、大きく3つの違いをご紹介します。
※このページで使っている「世界」の定義はFAO(国連食糧農業機関)の定義をもとにしています。
1.言葉の意味
「食品ロス」とは日本と世界でこのように違います。
食品ロスとは?
(制作ご協力:(一社)サスティナブルフードチェーン協議会)
2.言葉が表す範囲
食べ物は、つくられて、加工され、保管され、お店で売られ、私たち(消費者)に届きます。これを食品のサプライチェーンといいます。
「食品ロス」という言葉が表す範囲を比べると、日本は生産から消費・廃棄までの全ての範囲※を含みます。
ところが、世界では生産から流通までの範囲のみです。
日本のようにお店で売られて私たち(消費者)までの範囲(外食や給食などのフードサービスを含む))は含まれていません。
※食品リサイクル法上の食品廃棄物には農業と家庭系からの廃棄は含まれません
食品のサプライチェーンのイメージ
(図のご提供:(一社)サスティナブルフードチェーン協議会)
食べ物は生まれてから、加工され、運ばれ、お店で売られて、私たちに届いているね。この全体の流れを食品のサプライチェーンと言うそうだよ。
食品ロスの範囲が違うんだよね。うーん・・・どう違うの?
日本と世界の食品ロス、食品廃棄物の主な発生場所の違い
(制作ご協力:(一社)サスティナブルフードチェーン協議会)
3.廃棄の考え方の違い
食品廃棄物を処理する方法をみると、日本は金銭的に価値があるもの(有価)として取引されたものやリサイクルされたものを含みます。世界のロス(損失)には飼料や種を取るために利用されるものは含まれない場合があります。
さらに、世界でも国や地域により言葉に違いがあります。
そこで、とても細かく損失(ロス)と食品廃棄をはっきりと区別せずに、
食品ロス・廃棄(Food Loss and Waste: FLW)という言葉を使うことがあります。
SDGsのターゲット12.3 はFood Loss (FL)を減らすこと、Food Waste (FW)を半分に減らすことを目指しています。
世界全体で食品ロス・廃棄(FLW)を減らすことが大きな課題となっています。
探究のヒント
1.農林水産省 aff(あふ) 2020年10月号
2.(一社)サスティナブルフードチェーン協議会 【外部リンク】
1)『食』にまつわるサステナビリティの課題解決に取り組む仲間を増やそう
Honeybees’ Community(略称ハニコミ) 【外部リンク】
2)食品ロス×子どもの貧困